まず、岩橋医師はこうおっしゃっています。

マッサージはしちゃいけないの?
ちなみに、顔のマッサージはしちゃいけないということではありません。肝斑がある方や、ニキビの炎症がある方はマッサージで容易に悪化しますので、避けてくださいというだけで、肌に何もトラブルがない方は、マッサージをするのは全然OKです。
また、マッサージする際には肌をこするようにマッサージするのではなく、こすらないように(指を滑らせないように)筋肉をマッサージしてください。

全く同感です。 正しいマッサージは血行を促進し、細胞を活性化させ、シミに対する効果もあります。
その効果を示したのが2017年の臨床試験です。
「マッサージする際には肌をこするようにマッサージするのではなく、こすらないように(指を滑らせないように)筋肉をマッサージしてください。」というのもおっしゃるとおりです。
マッサージの方法については今回の論文の79ページに詳しく書いています。

岩橋医師は最後はこういう正しい認識に立っておられるのに、なぜそれまでシミウスプラスマッサージに何の効果もないという論調で書かれているのか、よくわかりません。
おっしゃっていることが矛盾していると思います。
なお、岩橋医師はこうおっしゃっています。

シミウスはマッサージゲルとして売り出されていますから、マッサージをすると肌をこすることになり、刺激によってメラノサイトが活性化し、肝斑は濃くなってしまうというケースが出るわけです。

おっしゃるとおりです。
ただ、もともと肝斑がある人は100人に5人くらいしかいません。
私も今回の試験を監修するにあたり、論文の除外基準「⑥その他、試験総括医師が適切でないと認めた者」により、肝斑がある人は除外しています。
以上を整理するとこうなります。

  1. 肝斑がある人はマッサージをしてはいけません。この点で岩橋医師と私の考え方は異なりません。ただ、肝斑がある人は100人に5人くらいしかいません。
  2. 通常の人に関して言うと、適切なマッサージは肌によい効果を与えます。この点でも岩橋医師と私の考えは異なりません。 そして、通常の人に対してシミウスプラスマッサージがシミに対する効果をもたらすことが2017年の臨床試験で有意差をもって客観的に示されています。